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建物状況調査(インスペクション)徹底解説ガイド!26 Apr. 2018

不動産の知恵ふくろう

いよいよ始まった、建物状況調査(インスペクション) 徹底解説ガイド!

平成30年4月1日に改正された宅地建物取引業法において、『既存住宅状況調査』を『建物状況調査(インスペクション)』と呼ぶようになりました。
建物状況調査(インスペクション)とは、調査、検査、視察、査察などの意味を持ちます。
ユナイトでは中古住宅購入時に建物状況調査(インスペクション)は欠かせないものと考えています。

その理由として、中古住宅の問題点でもありますが、建物の現在の性能がわからないという事が挙げられます。また、日本において中古住宅が流通しない大きな原因は、既存建物を調査し評価する仕組みがなかったからです。

『中古住宅は購入代金が安くても後ほどリフォームでお金がかかる』といって新築偏重の住宅市場となってもいました。実は建物を調査し評価する仕組みは最近開発されたものではなく、結構前から実務が運用されているのです。

耐震診断などはその代表例です。
ユナイトでは、中古住宅購入時には住宅ローン減税が使えないものを使えるようにする手続きや、各種補助金の活用提案を行っています。また住宅ローンでフラット35を利用する場合、フラット35の適合証明書の発行に関する調査も行っています。
余談になりますが、最近のフラット35では、住宅ローン以外の『一部の諸費用』が融資の対象となりました。(仲介手数料や住宅ローンの事務手数料などを、お借入金額に含むことができます)

詳細については下記ホームページをご確認ください。

>(住宅ローン減税を諦めない)

>(長期優良住宅化リフォーム推進事業)

>(住宅ストック循環支援事業補助金)

>(フラット35)

そもそも中古住宅は、経年劣化だけではなく、所有者の使用状況や維持管理によって物件ごとに品質に差があります。そこで売買の前に、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期を建物状況調査(インスペクション)で判定していきます。国土交通省が2013年6月に『既存住宅インスペクション・ガイドライン』を策定。診断方法や診断項目など一定の基準を設けました。これにより、事業者によって診断結果に差が出ることなく、第三者の適正な診断が得られることになりました。診断方法は、屋根、外壁、室内、小屋裏、床下などの劣化状態を目視により確認するのが基本。劣化状態については蟻害、腐食、傾斜、ひび割れ、雨漏り、給排水管の漏れや詰まりなどの有無を診断します。建物状況調査(インスペクション)を行うことで、建物のコンディションが適正に物件価格に反映され、安心して取引を行なうことができます。

『改正宅建業法施行で建物状況調査(インスペクション)が必須になる?!』

日本では、新築供給を主軸にしたフローを重視した住宅政策から、住宅ストックを重視した政策へと転換されて久しくなりますが、中古住宅の流通シェアはなかなか伸びていませんでした。その大きな要因に『建物の見えないところに不具合や欠陥がないか』という『質に対する消費者の不安』があります。このネックを打開して中古住宅の流通を活性化させるために、宅建業法が改正されました。その柱は『不動産取引のプロである宅建事業者が、専門家によるインスペクションの活用を促すことにより、売主・買主の双方が安心して取引できる市場環境を整備』することです。
詳細については下記ホームページをご確認ください。

>国交省HP

ちなみに今回の宅建業法改正の目玉である建物状況調査(インスペクション)は、売買手続きの主要な3つのステップに組み込まれる形で制度化されます。

まず、媒介契約を結ぶ段階で、必ずインスペクション制度の概要について情報提供し、これまで存在を知らなかったなどの話がなくなり、消費者に建物状況調査(インスペクション)の重要性を理解してもらうきっかけにつながればと考えられています。宅建事業者としては、依頼者の希望に備えてインスペクション事業者を手配できる態勢を整えておく必要があります。

次に重要事項説明では建物状況調査(インスペクション)の結果概要を報告しなければなりません。報告書は建築士が作成しますが、この場面で依頼者から質問が出ることも想定されます。宅建士としても、建物の構造や経年に応じた劣化状態に関する最低限の知識を学んでおく必要があます。

建物状況調査(インスペクション)を実施して劣化事象がない、もしくは補修をして問題がなければ既存住宅売買瑕疵保険に加入する事ができます。依頼者の立場に立って考えると、瑕疵保険の内容や付保した時の税制優遇についても併せて説明が出来るようにしなければなりません。

最後に売買契約の締結時に、構造の安全性や雨漏りの有無について売主と買主がお互いに確認し、その旨を書面にすることになります。ちなみに下記にどのような書類が必要かをまとめてあります。

>国交省HP

『そもそも誰が建物状況調査(インスペクション)を実施するべきか?!』
その答えは『既存住宅状況調査技術者』という建築士がその担い手と言われます。
国土交通省は、既存住宅状況調査技術者講習制度を創設して、『既存住宅状況調査技術者講習登録規程』と『既存住宅状況調査方法基準』を公布・施行しました。

>国交省HP

2018年4月からの宅地建物取引業法の改正で、建物状況調査(インスペクション)が法的に位置づけられることに合わせ、実際に建物状況調査(インスペクション)を行うための技術者養成を想定した制度で、本講習は2017年5月以降に実施されてきました。

今までは一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会発行の『既存住宅現況検査技術者』であれば、その担い手になれると言われていましたが、今回の発表により、既存住宅状況調査技術者講習を新たに受講し、考査試験もありました。それに合格しなければ建物状況調査(インスペクション)の担い手にはなれません。

この講習によって、既存住宅の調査の担い手となる技術者の育成を進めることにより、宅地建物取引業法の改正による建物状況調査(インスペクション)の活用促進や既存住宅売買瑕疵保険の活用等とあわせて、売主・買主が安心して取引できる市場環境の整備を目指される事になります。

住宅業界では住宅の設計・施工に詳しい専門家が、住宅の劣化状況、欠陥の有無などを診断する『ホームインスペクション(住宅診断)』の重要性が指摘されていました。国土交通省では、消費者が中古住宅の取引時点の物件の状態・品質を把握できるように、2012年に『既存住宅インスペクション・ガイドライン』を策定。検査・調査を行う者の技術的能力の確保や検査・調査の項目・方法のあり方についてガイドラインを提示しています。

>(国交省 既存住宅インスペクション・ガイドライン)

検査は対象部位ごとに劣化事象の有無を確認するもので、主な劣化事象とは以下の通りです。
構造体力上の安全性に問題がある可能性が高いもの(例:蟻害、腐朽・腐食や傾斜、躯体のひび割れ・欠損等)雨漏り・水漏れが発生している、または発生する可能性が高い/設備配管に日常生活上支障のある劣化等が生じているもの(例:給排水管の漏れや詰まり等)
ただし、目視可能な範囲に限定され、容易に移動できない家具などで隠れている部分については、目視できなかったことを報告することとされています。

中古住宅の購入検討者が、建物状況調査(インスペクション)を依頼する際には、住宅所有者の承諾を取り付ける必要があり、該当する住宅の基本資料を入手して提出することになっています。また、書面により業務委託内容を確認し、検査終了後には、チェックリストや写真などを活用した検査状況を報告書という形式で受け取ることができます。

なお、瑕疵(かし:重大な欠陥)の有無を判定する場合、瑕疵がないことを保証するものではないこと、建築基準法などに適合していることを判定するものではないこと、検査時点以降変化がないことを保証するものではないこと等の留意点があります。

戸建住宅において共通的に検査対象とすることが考えられる項目

既存住宅現況検査における検査項目(一戸建ての場合)(出典:国土交通省『既存住宅インスペクション・ガイドライン』より)
また、ガイドラインの中には、『中立性に関する情報」が盛り込まれています。

第三者の検査事業者が検査することもあれば、瑕疵保険の加入を前提に検査する場合、仲介会社が売買促進目的で検査することもあり、中立性を確保するために、以下の点がガイドラインに記載されています。

自らが売主となる住宅については、建物状況調査(インスペクション)を実施しない/検査する住宅において仲介やリフォームを受託してしない、あるいは受託しようとしている場合は、その旨を明らかにすること/仲介やリフォームに関わる事業者から便宜的供与を受けないこと/守秘義務を負うこと
また、検査人の情報(資格や実務経験、講習受講歴)を依頼主に提供する場合、検査事業者の情報(免許や検査項目の概要、料金体系等)をホームページなどで公開することなどについても、ガイドラインに盛り込まれている。こうした情報開示がされていけば、住宅購入検討者が建物状況調査(インスペクション)を依頼しようというときに、事業者を選びやすくなっています。

以上、バイヤーズエージェントの小宮山でした。

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